Chiezaru’s diary

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Day 23 - イタリアの医療サーヴィスに思うことなど


【 ミネルヴァのひよこ 】- サンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ教会前、ローマ、イタリア
Olympus PEN E-PM1 + M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8

(教会前の広場にあるオベリスク。どうして「ひよこ」なのか。Wikipedia抜粋:「その逞しい外観から、これに "Porcino"(子豚)というあだ名が付けられていたが、後にイタリア語で「小さなひよこ」を意味する Pulcino に変化した。これは、このオベリスクが短いことを表しているとも言われている。また、ドミニコ会が修道院に入る持参金を用意できない貧しい女性のための寄付を集める慈善活動を行っており、毎年この広場に行列を作ったことと関係があるとも言われている。」記事のページ: サンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ教会 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%82%BD%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%BB%E3%83%9F%E3%83%8D%E3%83%AB%E3%83%B4%E3%82%A1%E6%95%99%E4%BC%9A )

足を怪我したお客さんも無事昨日の夕方戻ってきた。
緊急病棟のほうは結局7時間半待ちだったらしい。
夕方6時に送っていったので診察を受けたのは深夜1時半ということになる。

ただ緊急度の度合いと患者の数で待ち時間も変わってくるので、彼の場合そこまで切迫した状態ではなかったということでもある。

待った時間だけみるとこれはちょっとと思うかもしれない。
けれどもイタリアを馬鹿にしてはいけない。

一度診察を受けたら、そのまま入院、点滴、経口投薬、レントゲン検査までしてくれたらしい。戻ってきたときに見せてもらった診断書をみると血液検査までしてあった。

病院ではちゃんと食事も出され、退院してきたわけだが、あまり知られていないこの国のすごいところは、これだけの看護を受けても緊急の場合支払い請求が来ないというところだ。
後から請求書が来るという話を聞いたことがあるが、外国人が診察を受けるときに必要な身分証明書はパスポート。ちなみにパスポートには自分で書き込まない限り住所の明記がない。受付では現住所を聞かれることもない(つまり、人命救護優先でそれを聞く規則がないということだ)。そうなると実質、請求書の送り先がないので、最終的に医療費は国の予算でまかなわれる図式になるはず。

納税をしていない外国人がそれを受けられるというのは、働いて税金、厚生年金を払っている身としてはどうかなと思ってしまうが。
(おまけに病院にしても十分な必要経費は国から下りてくるわけではないこの不景気の真っ只中で。)

そんなわけで一般市民の立場からみるとイタリアの医療システムというのは崇高な理念の上に成り立っていて非常に優れている。(雇用に関する法律も雇われるほうの立場に立ってできていて、市民サイドから見てとても人道的に作られていると思う。それが「使えない人材」をのさばらせる悪因になっているという皮肉な現状もあるのだが。)
問題はそれを十全に機能させる国力が伴っていないのが現状。

つまるところ市民は非効率な公共サーヴィスにフラストレーションをためることになる。

そして住んでいるとひしひしと身に滲みて感じるが、たぶんこの国ではみんなぶつぶつ言いながらも現状は変わらず続いていく。

さて、昨日はいろいろあって帰宅も遅くなり予定通りに運動はできず。
今日、明日で一日分の遅れを取り戻すつもり。

8月22日の状況メモ:
朝起きぬけの体重:66.10kg
ランニング直後の乾燥体重:-
ランニングタイム:都合により運動できず。計測なし
飲酒なし