Chiezaru’s diary

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読書、映画妄言


【 道 】- ローマ
Canon EOS 5D + Canon EF 70-200mm f/4 L USM

(珍しく正方形クロップなど。)

昨日朝のメトロに乗っているときにサンテグジュペリの『南方郵便機』(堀口大學訳)の読み終えた。(限られた時間で読んでいるとはゆえ、『夜間飛行』とあわせて薄い一冊を読み終えるのに一月かかった。まったくの遅読。)

すごくよかった。いろいろ考えるのだけれど、感想を書くにはもう一度通して読んでみる必要があるだろう。訳者、堀口大學かあとがきで述べているように特に『南方郵便機』には精読がいるという意見に賛成だ。

作者のサングジュペリ自身が実際にそうであったように飛行機乗りを描くこの二作を読んでいると、大空を行く者の視点が地表に暮らす人々のそれとは違う角度と立ち位置で、それが新鮮で印象的だった。

同時に非常にシネマトグラフィック。描写が頭の中に、流れる映像を浮かばせる。

『イングリッシュ・ペイシェント』とイメージがダブった。

調べてみると『夜間飛行』は1933年に映画化されているらしい。現在手に入るのかは不明。ワーナーからDVDで発売はされたようではある。

ただ映画化するのなら『南方郵便機』のほうがストーリーに個人のドラマがあってエンターテイメント性に優れているように思う。いつか映画になることがあったら間違いなく観るだろう。誰か作らないかな。誰がつくると面白そうだろう。ベルトルッチだと『シェルタリング・スカイ』にイメージに似すぎるだろうし、マイケル・ベイだと大げさになりすぎそうだし、コッポラじゃないしオリヴァー・ストーンも違うし・・。マーティン・スコセッシはどうだろうか。アニメなら宮崎駿氏に白羽の矢を立てたいところ。