Chiezaru’s diary

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休閑暇話


【 面 】- ローマ国立博物館マッシモ宮
Olympus E-5 + Panasonic Leica D Summilux 25mm f/1.4

(漢字の読みは「つら」ではなく「めん」の方を意図しております。)

時間がないので10分で。

仕事の場のボス(社長)はローマの人で、奥さんは南イタリアのカラブリア(ブーツ型のイタリア半島のつま先から甲あたりの地域)出身。
先日奥さんのほうの親戚が亡くなったのでボスが代理でカラブリアで行われた葬式に出席してきた。奥さんからはオジに当たる人らしい。
火曜日に出て翌日の夜ローマに戻ってきた。

昨日同僚のサミュエル君も一緒に三人で昼を一緒に食べたときにボスが話していたこと。

田舎の葬式だけにすごい数の人が来ていてたそうだ。
会う人会う人と挨拶して、握手して頬にキス(左右一度ずつで二度するのがふつう)を交わして抱擁したりして大変らしい。

当然そのときに故人との関係を表明し合うことになる。
ボスの場合は、妻のオジに当たる人なので、妻の代わりという立場。

出席している人たちはそれぞれに故人を偲んで語り合っている。

挨拶した中の一人にこう答えたやつがいたとボスが言う。

カラブリア弁(カラブリア語と言っていいほど聞いていて分からない方言。イタリア語とは発音が全く違う)で「いや、俺はその人のことは知らんよ。会ったこともない。」と。

「じゃあ、あんたはここで何をしてんだ?」と出てきそうになった言葉をかみ殺したのだとか。

通常のどかな田舎なこともあって人が集まることがあるとついつい出てきてしまうのだろうか。葬式であっても彼らにとっては退屈な日常を破るためのハレ的要素を含むのかもしれない。ある意味ではとてもイタリア的だと思う。