Chiezaru’s diary

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聴き入る古代の貴婦人


【 聴き入る古代の貴婦人 】- ローマ国立博物館マッシモ宮
Olympus E-5 + Panasonic Leica D Summilux 25mm f/1.4

博物館へはこの女性に再会しに行った。
2年ほど前最初に見たとき自分には高貴なギリシャの婦人が音楽か人の会話に耳を澄ませているように見えた。
前回と同じところに座っていてくれてホッとする。

台座の下に書いてあった説明文を読んだところ、この彫刻は古代ギリシャの文化(ヘレニズム)の影響を強く受けたスタイルで、ローマ時代紀元2世紀に作られたものとある。
女性は海の神性の擬人化。子供の海神トリトンが付き添っている。
海辺の都市のシンボル化でもあり、ギリシャ神話の最強の英雄の一人アキレスの母としてもみなされるとある。

この像がギリシャの湾を望む港にあるのを想う。
被っているヴェールは海からやってくるそよ風をはらんで膨らんでいるのかもしれない。

波間のトリトンたちの吹き鳴らすラッパの音に耳を傾けながら。

とても素敵なイメージが頭の中に浮かぶ。

空は青く、高いところに白い雲が流れている。