Chiezaru’s diary

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近況雑記


【 ネコとオレンジ 】
Olympus E-30 + Olympus Zuiko Digital 12-60mm f/2.8-4 ED SWD


備忘録的に。

最近読み終わった本。『バースデイ・ストーリーズ』村上春樹訳+著。
誕生日をテーマに短編を11作集めたアンソロジー。
ウィスキーをちびちびやりながら読むのにとても合っている。
いちばん印象に残ったのはデイヴィッド・フォスター・ウォレス作「永遠に頭上に」。ストーリーよりも描写の緻密さが独特。小さなエレメントを目に映るだけ詳細かつ簡潔に描き上げ、それが視線とともに動いてゆく。近くから遠くへ、ポイントからポイントへ。
完結した微細な言葉が集合体になってひとつの情景を描いているような、そんな印象を受けた。なんとなくモネとかルノアールの絵を思い起こさせるような、そんな感じ。
訳本だけに自分が出ないように抑えて書いているのだろう。その代わり締めくくりの一作は村上氏自身の書き下ろし。「バースデイ・ガール」。
それまでのつっかえを取り去って、心置きなく自分のスタイルで書いているのが分かる。
それゆえに収められた11作の中でもっともカラフルでフレッシュ。
ちょとずるいなと思ったりもした。
レストランのオーナーの部屋が、羊シリーズの羊博士の部屋(羊男の部屋だったか?)とオーヴァーラップする。

年末年始は村上春樹週間になってしまったようで、観終えた映画は『静かなる男(原題:The Quiet Man)』1952年アメリカ。ジョン・フォード監督、ジョン・ウェイン主演。

これも『もし僕らのことばがウィスキーであったなら』を読んでいる時に村上氏がイライラすることがあると、これを観て気分転換をするとあったため、どんな内容なのだろうと興味を持った。
ストーリーはアイルランドの田舎で展開してゆく。なるほど牧歌的、古き良き時代ののんびりさを感じる。
ただ自分だったら気持ちがささくれ立った時に観ても特に効果をもたらさないだろうなと想った。人によって傾向が違う。自分の場合、そういう時は頭を使わない爽快アクション物のほうがリフレッシュできる。

『静かなる男原題:The Quiet Man』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9D%99%E3%81%8B%E3%81%AA%E3%82%8B%E7%94%B7

最近ドラマ『家政婦のミタ』が手に入ったので2話まで見た。
写真部の長女が使っているカメラはオリンパスE-3!?
思わず「あ、E-3だ。」と口走ってしまった。
「でもファインダーの中の像はE-3じゃないでしょ。」とオタクな突っ込みをしたくなったけれど、彼女も隣で観ているので何も言わず沈黙しておいた。(あれ?ボソッとつぶやいたかな??)