Chiezaru’s diary

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映画『黄色い星の子供たち』−DAY 11


【 聖母とキリスト 】- ヌォーヴァ教会、ローマ
Canon EOS 5D + Canon EF 70-200mm f/4 L USM

(雲の存在がどことなく阿弥陀如来聖衆来迎図を思わせる・・)

最近観た映画で強く印象に残った『黄色い星の子供たち』。仏映画2010年公開。監督はローズ・ボッシュ、女性。主演はメラニー・ロラン、タランティーノの監督の『イングロリアス・バスターズ』の中での好演が光っていたのが記憶に新しい。主要キャラクターにジャン・レノも出演。
仏原題は『La Rafle』英語タイトルは『The Round Up』で「一斉検挙」の意。

時は1942年のナチスドイツ占領下のフランス、パリ。実際に起こった一連のユダヤ人迫害を描いたドキュメンタリータッチの作品。

収容されたユダヤ人たちに付き添った、主人公の看護婦と子供達を軸に物語りは展開してゆく。

ヒットラー率いるナチスドイツのユダヤ人迫害をモチーフにした時、ある意味で型にはまったストーリーなのだが、この映画は『シンドラーのリスト』とも『ライフ・イズ・ビューティフル』とも違う。

女性の目を通した視点なのだろうか。今までの同題材の作品と根本的な違いがあるように思われる。
必要以上にドラマチックな演出がないところに逆に日常のリアリティーを感じる。
収容されたユダヤ人達。淡々とそれとは知らされず破滅へと進まされてゆく人々。
あれほどまでに過酷な人生を押し付けられながら、作品中の彼らに、時に絶望より生命感を見出すことがある。

あらすじは端折るが、メラニー・ロランが特に素晴らしく、それまでの演技が全てが凝縮されたようなラストシーンには泣かされた。考えて感動するというのとは異質のもので、見た瞬間に自然にほろりと涙が流れてしまった。

監督ローズ・ボッシュが「その話を知らない人が、繰り返し語らなければならない。・・ジャーナリストとして・・。なので“未来”のために作ったのです」とインタヴューのなかで答えている。

作品はどちらかというとさらりとしていて監督の強いメッセージを感じるシーンは限られている。
それゆえに観客が想像力を働かせもう一度メッセージを再確認するべきなのかもしれない。

『黄色い星の子供たち』オフィシャルサイト
http://kiiroihoshi-movie.com
映画『黄色い星の子供たち』ローズ・ボッシュ監督オフィシャルインタビュー
http://cinetri.jp/interview/larafle_rbosch/


8月10日の状況メモ:
朝起きぬけの体重:64.90kg
ランニング直後の乾燥体重:休筋日のため無し
ランニングタイム:休筋日のため無し
飲酒なし