Chiezaru’s diary

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金曜日の映画


【 キューポラのある風景 】-ローマ
Olympus E-5 + Olympus Zuiko 50-200mm f/2.8-3.5 ED SWD
(ローマの日常の風景に溶け込んでいるヴァチカンのキューポラ。思わぬ場所でさらりと視界に入っていることがある。)

昨日『第九軍団のワシ(The Eagle)』(2011年公開、英米。ケヴィン・マクドナルド監督。主演チャニング・テイタム)を。
(チャニング・テイタムは以前『Fighting (2009)』という映画で観たがこれといった印象はなし。映画の方も、正直『Fight Club』が既に映画史にあるのに、今更こんなのつくってどうするんだとちょっとあきれた作品だった。)

ローマ帝国時代。スコットランド遠征中に壊滅したローマ軍第九軍団の軍旗的シンボル、黄金の鷲をめぐるストーリー。
第九軍団を指揮した将軍を父親に持つ息子の父の足取りを辿る旅。
シンボルの鷲を敵から取り戻すことによって、父の尊厳を取り戻し、自己の復権を達成するというのがストーリーのベースで、そこに成功と挫折、男同士の友情を織り交ぜた冒険活劇なのだが、映像はともかく映画としてはBランクから出ない作品のように思った。

主人公ローマ軍ケントゥリオ(百人隊長)とスコットランド人奴隷の関係にどうしても納得がいかず、鑑賞後も溜飲下らずというか、なんとも腑に落ちない筋で良い映画を観たあとの高揚感がない。

彼と彼のために同胞さえ裏切る友(スコットランド人奴隷)の関係は友情という範疇で表現しようとするのに無理がありすぎる気がした。

納得がいかない。

監督、脚本家はあえてそうしなかったのだろうが、素直に同性愛者のストーリーにしてしまえば作品としてもっとリアリティーと深みが出たのではないかという感想に尽きる。こういうおためごかしは裏が見えるようで引いてしまう。