不景気

【 バール・アモーレ 】- ローマ
Olympus SP-560UZ
（2009年のクリスマスの時期に撮ったもの。毎朝バスで前を通るバール。去年まではデコレーションをしていたのに今年は無し・・。）

経済危機だと言われ始めて既に数年経っているが、今年の冬ほど不景気を肌で感じたのは初めてだ。
クリスマスとニュー・イヤーで人々の気持ちがなんとなく浮き立つこの季節になっても今年はなんとなく寒々しい。

子供が一歳を越えたので、働く時間も少しできたソムリエの友人も、ワインショップでの売れ行きは今ひとつとのこと。人は来るけれどお金は使わないらしい。

これだけユーロが弱くなっていてユーロ圏外の外国人観光客にはお得なはずなのだが、ブラジル人と中国人を除いてはずいぶん客足が減った。

ウチのサイトのアクセス解析を見ても、去年のデータと比べて旅行人口のベースが減っているのが分かる。

イタリアも政府が代わってよい方向に向かうかと思えば、結局国はいかに国民から金を取り上げるか手を変え品を変え実践するので、詰まるところあおりを食うのはデッド・エンドの消費者たち、一般市民だ。

イタリア人のデモやストにうんざりしている自分でも、最近の重い空気の中にいると彼らの気持ちが分かる気がしてくる。

などと書いていると気持ちも萎える。

とはいえ、ホステルというのは実は宿泊業界で一番不況に強いセクターで周りのホテルたちがガラガラでもこちらは６−７割は埋まっているし、週末なら80-100％で稼動できている。

マーケティングの仕事。外国人集客効果を上げて会社と近隣のレストランや商店など小商業圏に利益をもたらす。会社は稼いだ外貨で政府の出してくる税金をせっせと払うのである。

うむ。なんか切ないなぁ。

給料は変わらないのに物価は上がっていくし世知辛い世の中。

サヴァイヴァル精神で乗り切るしかない。