Chiezaru’s diary

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オルヴィエート、デイ・トリップ - 2 (井戸)


【 サン・パトリツィオの井戸 (Pozzo di San Patrizio)】- オルヴィエート、イタリア
Olympus PEN E-PM2 + Panasonic Lumix G Vario 7-14mm F4 ASPH

(井戸の底から。)

高台から広がる風景を楽しんだ後はサン・パトリツィオ(聖パトリツィオ、英語では聖パトリック)の井戸を見学に。

入場には5ユーロかかる。列につかず待ち時間なしで入ることができたのは運がよかったのかいつもこんな感じなのか、そのあたりは不明。
中にいた入場者もちらほら。訪れるには理想的な混み具合。空き具合といったほうが正しいかもしれない。

サン・パトリツィオの井戸の歴史は古く、当時のローマ教皇(=法王)クレメンス七世に命により着工したのが1527年。
そして完成したのは教皇没後三年の1537年。10年がかりの仕事ということになる。

建築家の名はアントニオ・ダ・サンガッロ・イル・ジョーヴァネ(Antonio da Sangallo il Giovane) 。 詳細はウィキペディアを:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%8B%E3%82%AA%E3%83%BB%E3%83%80%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%83%E3%83%AD%E3%83%BB%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%8D

近隣の治安が乱れていた時代、丘の上の城塞都市では水の安定供給は難しく、井戸の獲得は緊急解決事項だったのだろう。

深さは53,13mで 穴の直径が13m。行ってみて実際に驚くのは下りる螺旋階段と上りのそれが独立していること。ひとつの穴を周回しながら行きと帰りの道が独立しているので人がの行き来が交錯しない構造になっている。
井戸を芯にしたシリンダーを取り巻くように二本の独立したスパイラルのチューブがねじ込まれているといっても判り辛いと思うので、解説所のコピーを。断面はこんな感じ:

いまひとつ判りにくいのだが、解説書を読むと、もともとは「要塞の井戸(Pozzo della Rocca:ポッツォ・デッラ・ロッカ)」と呼ばれていたものがいつしかアイルランドの聖パトリックの洞窟に結び付けれられて「サン・パトリツィオの井戸:Pozzo di San Patrizio」という名で親しまれるようになったらしい。

当地には「サン・パトリテツィオの井戸のようだ:essere come il pozzo di San Patrizio」という言い回しがあって、それは井戸の底の深さから喩えられ際限ない金持ちを意味する。
そんなわけで願掛けのためか人々は井戸の底にたどり着くとコインを投げ入れるようになったのだとか。

こういう習慣は何処に国にもあるな、そういえばと思う。
民衆心理というは国や社会が変わっても基本的にそう変わるものではないのだろう。

ちなみに自分では数えなかったが螺旋階段は下りも上りも248段らしい。

以下サン・パトリテツィオの井戸の中のスナップなど↓

Sony RX1R


Olympus PEN E-PM2 + Panasonic Lumix G Vario 7-14mm F4 ASPH


Sony RX1R


Olympus PEN E-PM2 + Panasonic Lumix G Vario 7-14mm F4 ASPH


Olympus PEN E-PM2 + Panasonic Lumix G Vario 7-14mm F4 ASPH


Olympus PEN E-PM2 + Panasonic Lumix G Vario 7-14mm F4 ASPH


Sony RX1R


Olympus PEN E-PM2 + Panasonic Lumix G Vario 7-14mm F4 ASPH


Sony RX1R


Olympus PEN E-PM2 + Panasonic Lumix G Vario 7-14mm F4 ASPH


Olympus PEN E-PM2 + Panasonic Lumix G Vario 7-14mm F4 ASPH

井戸の底から構図とカメラを変えて交互に数枚↓

Olympus PEN E-PM2 + Panasonic Lumix G Vario 7-14mm F4 ASPH
(RX1Rと比べて7-14は逆光で紫ゴーストが出やすいのがよくわかる。この写真の場合それが「味」になっている気もするけれど。)


Olympus PEN E-PM2 + Panasonic Lumix G Vario 7-14mm F4 ASPH


Sony RX1R


Sony RX1R


Olympus PEN E-PM2 + Panasonic Lumix G Vario 7-14mm F4 ASPH

再び上り出口の直前を真上から↓

Olympus PEN E-PM2 + Panasonic Lumix G Vario 7-14mm F4 ASPH

上の写真の撮影シーン↓
前日寝る前に思いついたことを試してみた、の図(笑)

Apple iphone 5
一脚にカメラを取り付け、フォーカスをマニュアルで合わせて12秒セルフタイマー。時間内にできる限り井戸の中心に寄せ構図をまとめるべく努力中(笑)。

出口↓

こういうシチュエーションだと超広角レンズは重宝する。