Chiezaru’s diary

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二十五年


【 線香 】- 2010年2月、墓前。

ちょっと個人的な文章になりますが。

7月14日は父親が逝った日。
うちの家族にとっては特別な日だ。

父は12月生まれだったが誕生日はもはや失念してしまった。
その代わり命日が記憶の中のそのポジションに刻み込まれたらしい。

自分が高校で十六のとき。

四十七歳だった。

今日であれから二十五年。四半世紀が過ぎたわけだ。

三十二の時の7月14日、ちょうど16年が過ぎて、自分の人生の中で生きている親父が居た時間と同じだけの時間が過ぎたんだなと思って感慨深く思ったのを覚えている。

他界した父、今となってはあちら側にいる子供のころに飼っていたインコたち、リキ、ショウ、コロ、我が家の一員だった歴代の犬たち。

折に触れて気持ちを込めて思い出すことを意識している。

偲ぶということ。

自分の中で彼らが生き続けるということ。

最後に帰国してから三年弱になる。来年の二月には帰り墓に参ろうと思う。

二十五年か。昼間に母親に電話をして、今晩は東に向けて杯を掲げよう。

忘れぬように。思い出し続けるように。それは自分自身でもあるのだから。