秋晴れ
【 ハトを追う少年 】
Olympus E-30 + Olympus Zuiko Digital ED 70-300 mm f/4.0-5.6
11，12月は天候不順がローマの通例なのだが先週末が終わってから昨日、今日の天気は最高にいい。
突き抜けるような青空。
日本のそれにも似た秋の空だ。
天高く馬肥ゆる秋。
この国にも通じる。
先日村上春樹著「1973年のピンボール」を読了。
「羊をめぐる冒険」に入る。
覚えている限り村上氏のパラレルワールドは僕が一番気に入っている彼の作品「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」から確立したのだが、ごく当初の作品から既にこのスタイルの萌芽が観られる。今更ながらに気づいた。
「1973年のピンボール」は村上作品の特徴どおり、とても読みやすい。
が少し技巧的に過ぎるかなという気もする。比喩、情景描写が挑戦的な印象を受けた。自信満々のプロサッカー選手がどちらが上手く、見せるリフティングができるか競っているときのような、そんな感じの。
ストーリー的にも「1973・・」は今ひとつ取りとめがない印象を読んだ後に残す。
ひょっとすると既に続編へのステップを前提にしているのかもしれない。
落としどころがあったという点では「風の歌を聴け」のほうがまとまりがあったとおもう。
