Chiezaru’s diary

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近況雑記


【 陽だまり 】- ローマ、イタリア
Olympus E-5 + Olympus Zuiko 50-200mm f/2.8-3.5 ED SWD

しばらくメモしていなかったので最近観た映画と読んでいる本を備忘録に。

映画

春めいてきたせいか選択があまり重くない傾向。

『愛と誠』(2012年)三池崇史監督、妻夫木聡主演、ヒロイン武井咲。
『ボーン・レガシー』(2012年米トニー・ギルロイ監督、ジェレミー・レナー主演)
『ルパン三世 カリオストロの城』(1979年)宮崎駿監督

『愛と誠』。観ていて楽しくなれる映画。良かっただけにちょっと残念なのは、コテコテ感が売りのような昭和の物語なのにストーリーが進むほどにサッパリして行ってしまった点とミュージカルタッチで強力に掴んでおいて、普通の映画に落ち着いてしまったところ。昭和人から見ると(他意はなく)平成に媚びてしまったという感がのこる。
竜頭蛇尾というか昭頭平尾。
黒澤映画『乱』の一文字秀虎(仲代達矢)の理不尽なまでの強力な生への執着を覚えているが、太賀誠にあの潔の悪さをちょっと足して欲しかったなという気はした。

『ボーン・レガシー』。ちょっとこちらも残念だった。
筋と全く関係ないが、最初レイチェル・ワイズが本人かどうかわからなかった。随分長い間レイチェル・ワイズに良く似た俳優だなぁと思ってみていた。
シリーズのネタ晴らし的な作品になってしまって、なーんだそうなんだと、ジェイソン・ボーンの孤高感が目減りしてしまった。

『ルパン三世 カリオストロの城』。さすが宮崎駿監督作。
何度観てもいい。『天空の城ラピュタ』とオーヴァーラップして、同じアイデアを別の方法で表現したかのような印象がのこる。
作中カリオストロの綴りが「Cagliostro」とあったが「gli」を「リ」と発音するところ、古代ローマの都市遺跡が水底から出現することからしてイタリアンなテイスト濃し。親近感が湧く。しかし銭形刑事と来るのが埼玉県警というのがまた、いいノリ。パトカーにばっちり埼玉県警と書いてあったりすると一度観終わってからリワインドして確認してしまう。

読書は停滞気味
通勤中タブレットでデジタル書籍、夏目漱石の『吾輩はねこである』を少しずつ進めている。現在50%くらい進んだところ。1905年発表。百年以上前に出た本なのに古めかしさは全くなく、江戸っ子漱石の粋が伝わってくる。歯切れも良い。
落語的に朗読してもらったら楽しそう。
メトロの中なのに今朝、烏がねこに向かって「阿呆」言う場面で噴きそうになってしまった。

最初はどうかな、やっぱ紙でしょなどとと思って試し出したデジタル書籍は思ったより違和感なく入り込めている。

一つだけ寂しいのは本の厚みが手のひらで実感できないこと。繰りながら右側と左側の比率が変わっていき、それを手元に見ながら、あとこれくらいの残りだから、そろそろ展開はこんなかなと、思うともなく考える楽しみは消えた気がする。
もちろんタッチ一つで今何ページ目を読んでいて全体の何処を読んでいるかというのはゲージで簡単に確認できる。でもそれはちょっと違う。