Chiezaru’s diary

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こだわり雑言


【 トリノの街並みから 】
Olympus E-5 + Olympus Zuiko Digital 12-60mm f/2.8-4 ED SWD

(ストックから。去年撮ったもの。)

昨日はテヴェレ川の中州、ティベリーナ島のサマーフェスティヴァルの一環で、川岸に設置された野外シアターで『テルマエ・ロマエ』の上映があった。

前評判の高い映画なので現地日本人がこぞってチケットを買ったのではないかとおもわれる。「富士宮やきそば」の屋台もでていたらしい。
ジャパニーズ・ナイトというやつだ。

彼女の友人がチケットを予約をしてくれるという話だったけれど自分はパス。
彼女のほうは友人たちと出かけていった。

何故かと言うと、以前ここで織田裕二主演の『アマルフィ 女神の報酬』を観たことがあって、そのとき野外シアターというのがどうしても気に入らなかったせいだ。

外の交通の音も入ってくるし、椅子は公民館においてあるような座り心地の悪いものだし、平地なせいで前に背の高い人が座るとスクリーンが見えなくて鬱陶しい。
どうもお祭り気分の人が多くて上映中にしゃべる輩がいる。(どういうわけか携帯をオフにしない・・。イタリア人には多い。)

入場料を払って映画を観るということは自分にとってはちょっと特別なことで、そこには自分なりの決まりがある。

映画館で観る映画に対してはある種の緊張と敬意をもってのぞむ。

まず予告の始まる15分前には到着して席に着く。ビールなどのアルコールには手を付けない。ポップコーンやチップスにも触れない。

そうすることで観客でありながら自分も能動的に鑑賞を通して作品に参加することができる。

映画館の荘厳さというか、どことなく神秘的で突き放したような冷たい空気というのは、そのようにして自分の中で日常的慣れや惰性から守られ続けていく。

バケツのようなポップコーンのカップを抱え、ビールをちびちびやりながらスクリーンを見つめる楽しみというのもよく理解できる。人にはそれぞれにやり方というものがある。

ただ自分は自分のスタイルにケチを付けられなければそれでいい。
独りよがりに孤高なスタイルを通す。(傍から見れば滑稽なこだわりだけれど・・-はい、B型です-笑)
そんなわけで映画館には一人で行くのが好きだったりする。

『テルマエ・ロマエ』はDVDが出るのを待つことになりそうだ。