Chiezaru’s diary

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四十の抱負

上海、シドニーを訪ね一つ歳をとってローマに帰ってきた。

約二週間の旅。
取り入れた情報量が多すぎてまだ何を書けばいいのか頭がまだ整然としない。


【 上海外灘 】- パノラマ
Olympus E-5 + Olympus Zuiko Digital 12-60mm f/2.8-4 ED SWD

上海という都市の巨大さに驚き、新しい物と古い物が渾然一体となって自己メルティングポット的に秩序と混沌の交わりあうエネルギーを強く感じた。
エネルギーは熱を発し、そこから更に新しいものが生まれてくるだろうと予感を持たずにはいられなかった。
成長を終えてしまった大都市にありがちな何処となく鬱な空気は滞在中全く感じなかった。行き交う人々は感情をあらわにしない(中国人は意外と無表情だ)けれど、自分の役割を踏まえて生きている自信を持っているように見えた。

行き交う人々を眺め、数人の彼らと話し、大多数の中国人が非常にプラクティカルな人種だということを見て感じ取れたことは貴重な経験だったし、旅が終わり、彼らに対する好感が強く残っていることを自分の中に発見することは、自分自身の人生を豊かにすることが出来た一つ証であるように思える。

上海を訪れたことは、新たな場所に訪れ想像力では補えない現地のありさまを見ることの大切さを再認識させてくれることになった。


【 シドニーハーバー 】- パノラマ
Olympus E-5 + Olympus Zuiko Digital 12-60mm f/2.8-4 ED SWD

一方、15年前に一年ほど住んでいたシドニーでは物価の高騰にびっくりしながらも、オーストラリア的マイペース文化が変らずそこにあり、都市にありながらも生活圏に自然をしっかりと保持し、街中をジョギングする(朝5時半からランチタイム、夜中いつでもジョガーがいる)人々を頻繁に眺めるにつけ、あ〜やっぱりここは他の何処でもない、オーストラリアだと実感することでホッとすることが出来た。

シドニー、彼女と旧友に祝福されて40歳になった。

期せずして満月の夜だった。

どちらの街でも旧友に出会い、杯を片手に語り、談笑し、長い年月を隔てたとしても一度顔をあわせれば昨日会ったのと同じように当時のままだという確信と再発見はいかに自分が幸せな人間であるかということをかみ締めさせてくれる。

さて四十路。不惑の歳。

更に積み上げるための土台の確認はできた。それはそこにしっかりとある。

どんなものを築くか。それは自分次第。

しっかりと生きよう。

四十の抱負。