ノーベル文学賞のニュースから

【 パンテオン 】- ローマ
Olympus E-30 + Zuiko Digital 12-60mm f/2.8-4 ED SWD

村上春樹氏がノーベル賞を逃したらしい。
ファンなので残念。
ただなんとなく、獲れないのではないかとは思っていた。

村上作品はその文体の軽さと読みやすさ、比喩の豊かさ音楽的リンクで都会人の持つ闇に上手く触れるのだとおもう。

いうなれば都会小説だと思うのだが、経済危機が今だに続いている現在何処かもっと人間の泥臭い、生きる力のようなものに作用する力。読者自身をスマートに代弁してくれるのではなく、読んだ人々を力強く鼓舞してくれるような作品が時代に求めらているようにも思う。

個人的にはどちらかというと演歌的なのは苦手なのだが。
でも手に付いた土の感覚。今都市社会がひそかに憧れているように感じてならない。

あくまでも個人的意見だけれど、村上春樹氏の作品を読んでライフスタイルが変る人がいても、魂を揺さぶられ人生観の転換を体験する人は少ないのではないだろうか。

ただ、村上氏ご当人もそんなことは望んでいないのだろうなとは思う。