Chiezaru’s diary

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木曜日の映画


【 デ・ニーロ 】
Olympus E-5 + Olympus Zuiko Digital 12-60mm f/2.8-4 ED SWD

(ポスター屋のショーウィンドウで)

『トスカーナの休日』(原題: Under the Tuscan Sun)2003年米伊合作映画。ダイアン・レイン主演。
離婚して傷心のアメリカ女性がひょんなことからトスカーナ旅行に行き、訪れた先で家を衝動買い。トスカーナのコルトーナの町、ローマ、南イタリアのポジターノなど美しく、癒しのあるイタリアの風景が映し出されていく。牧歌的ともいえるステレオタイプなイタリア人たち。いかにもアメリカ人がそうあって欲しいというイタリアが描かれた映画。
イタリア観光局は喜んで製作に協力しただろうなと思う。

映画としてはそれほど面白いものではない。織田祐二主演の『アマルフィ』よりは全然良かったけれど。『アマルフィ』というTVドラマ崩れの映画はイタリアの風景は撮っていてもまったく「イタリア」を映していなかった。ドラマに隷属的な「イタリア」の役割。なんで舞台にイタリアを選んだのか必然性もないもので、別に東京と熱海が舞台でも良かった。

そういう意味ではヴィム・ヴェンダースの『パレルモ・シューティング』のような作品に出会えると観客は幸福だ。以前見て感想を書こう書こうと思っていて今だ果たせていない。
秀作。これら2タイトルとは全くレヴェルの違う一本。シチリアでなければならない強い動機がそこにある。
ひとつだけヴェンダースが歳をとってきたなと思ってしまったのは、出てくる死神が人間に自分を敬えと懇願してしまうところ。あれはちょっとマズいよという感想をもってしまった。