Chiezaru’s diary

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ひとつ成し遂げたことなど


【 Tastevin & Sommelier badge 】 - Canon Powershot G7X Mark II

7月10日(月)、ローマ。晴れ。
今年は冬から春にかけてもあまり雨が降らず、その後は典型的な地中海性気候。
夏場に入ってはほとんど降水がない。珍しくローマで水不足の声を聞く。

最高気温自体は33℃前後で例年とそれほど変わらない気がするものの、今年の体感温度ちょっと違う。例年にくらべて一割り増しくらい暑い印象。
昨日の夕方クーラーをつけていない家のなかの気温が31℃。それも窓を全開にして風を通して。
こういう状態だとまだ太陽の光に十分力のある夕方、外に出てランニングをするのにはちょっとした覚悟がいる。
そんなわけで本当は週三回が目標なのだけど、先週は結局水曜日に一度だけしか走ることができなかった。いつもの6kmのコース。先々週、やっと1km、5分30秒を切るペースで走りきれたのに、この暑さの中で無理をするのは危険な感じもして、とりあえずゆっくり止まらず程度の運足、1km、6分強に逆戻り。

このところ体に毒がたまってきている感覚あり。記録はともかく今日はきっちり一走りしたいところ。相変わらず暑いけど・・。

ところで、最近ひとつやり遂げたことなど。
大学をでてから学校に行って学んだことというと、20代中盤に所謂英会話学校で英語、20代後半イタリアに来てイタリア語、彫金。それから30代の(師についてほかの人々とともに一つところに集まって学ぶという意味で学校)空手。日本人の師の下、仕事のあと稽古に通って10年かけて初段、黒帯を許された。(それから引越しをしたり、仕事との時間が合わなかったり、諸事情でだんだん足が遠ざかり、もう数年稽古には出られずじまい。すっかり鈍ってしまったのは残念・・。)

40代に入ってからは学校には通わなかったものの、カメラと写真ついて独学で少し学んだ。

四十路も後半に入った去年、ふと、何か勉強がしたい、それも雑学的なピンポイントの知識ではなく体系的でアカデミックなそれを得たいと、漠然に、でもそこそこ強く思い立った。

それが消えずに続いた時期があって、では勉強するのに何を学ぼうかといろいろ考えた。興味があって、できることなら実生活に活かせて人生を豊かにするものがよいということで、候補に挙げたのは語学、歴史、写真、お酒。

語学に関してはフランス語とドイツ語を独学でやって見事に沈没した経緯があるのでボツ。(自分の場合、言語学ではなくて、あくまでもコミュニケーションとしての語学が目的なので、学んだものを実践で使える環境にいないとその魅力が希薄になって学ぶこと自体が苦痛になる。)

折角ローマにいるのだし、高校の授業の世界史以来ローマ史をもう一度見ていくのも面白そうかとも思ったものの、歴史は年号を覚えるのが苦手なので覚えてもすぐ忘れて徒労に終わる項目が多そうでこれもボツ。

写真は学校まで行かなくてもいいかなという趣味のレヴェルなので消去。

残ったのはお酒。ことにワインが好きだし、その世界も深い。健康でいればいつまででも個人的に続けられる。
ネットで調べてみると「渡りに舟」的に開講間近のソムリエの資格がとれるコースも見つかった。家からはちょっと遠かったけれど、数回の例外を除くと時間も仕事のあとに通える20:00〜22:30。

それで意外とさらりとワインの勉強に決定。コースを取った。

去年の三月から通いだして1年と3ヶ月(夏休みが長いので実質1年)、先月終了した。

ほぼ週に一度、一回2時間半の講義が五十数回、紆余曲折がありながらも全ての授業を受けることが出来た。

終盤には300本以上を自分で選んでワインリストにして提出する(停電でやばかった)課題があり、先月6月20日が最終試験だった。

自分で言うのはなんだけれど、我ながらなかなか勉強した甲斐あって結果は10点満点中8.8点と悪くない成績で〆ることができた。

今月のはじめ、7月3日に認定書の授与式があり、晴れてソムリエの資格を得た次第。

とはいえ、空手で云えば初段、黒帯を許されたばかり。基本的なセオリーと技術を身につけて、ようやくこの世界の概観が見えるようになったところ。これから自分なりの道を進んでいく準備が出来た状態でしかない。

PCでいえば自分のすることに必要なソフトのインストールが完了した段階。

自分の中に培った新しいシステム。どうやって育てていくか。
生涯学習として愉しみながら続けていきたいと思う。

そしてそれが頭の中のほかの要素たちとどうリンクして、何を考えさせてくれるのか。それもまた別の楽しみ。


Canon Powershot G7X Mark II